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龍峰山

 スペイン徒歩巡礼出発が3日後に迫った今日、最後の訓練と称して故郷の龍峰山(りゅうほうざん、517メートル)に同行者の家内と登った。小学6年生のときに1度だけ登ったことがあるからじつに50年くらい前のことになる。登山道は再整備され、当時の記憶はどこにも発見することができなかったが、それでも見晴らし台から眺める故郷の街は美しかった。自分を育ててくれた故郷と自然と人々に感謝したい。感謝すれば、心の余裕が生まれてきて、人に優しくしようという気持ちが湧き出て来る。

 本番の徒歩巡礼では、8キロのリュックを担ぎ、毎日20~25キロの北スペインの田舎道を歩くことになる。1500メートルの峠越えやメセタと呼ばれる台地上地形が待ち受けている。日中の最高気温は30度を超えるが、早朝は15度前後まで冷え込むと予想される。自然を相手にしているのだから、文句を言えた筋合いではない。自然、神々、人々と混じり合い、対話をしながらの巡礼の旅になるのだ。文明の利便性はしばし忘れて、中世の時代にタイムスリップしよう。

 午前4時40分頃家を出て、山の麓まで3キロを歩き、登り始めたのは午前5時30分前だった。空気が清々しく気持ちが良い。途中の見晴らし台でおにぎりの朝食を済ませて、峠を登り下りしながら、登頂したのは8時5分過ぎだった。勾配が激しい鎖のある足場もあったが、体力に余裕をもって登り切った。リュックの重さもあまり苦にならなかった。100キロウォーキング大会で痛めていた足首、膝はほぼ完治しているようで、万全の状態に近い。

 平日ということもあり、他の登山者にはほとんど出会わなかった。新緑の森に覆われた山を独占できた喜びは格別だった。自然に囲まれているのは、贅沢だ。自然が好きな人でも、冷凍食品、加工食品、添加物入り食品を美味しいと言って、毎日食べている人は少なくない。これらを食していては、自分の身体の中は不健康なのだ。無知なのだ。平地に降り立つと、どっと暑さが襲ってきたのには不快だったが。

 自宅近くのファミリーレストランで早いランチを済ませて、11時に帰宅し、すぐにベッドに潜り込み、2時間強爆睡した。シエスタの予行演習だった。
 家を出てから6時間強が過ぎていたが、万歩計は2万歩を超えていた。北スペインでは、毎日徒歩6時間前後、歩数は3万歩超になるだろう。起床6時前、簡易宿泊所7時前出発、次の宿泊所到着正午~午後2時、シエスタ2時間、就寝10時というリズムになるのだろうか。昼食と夕食はビールまたはワインを飲みながら、スペイン料理を食することになるだろう。同じテーブルには、世界各地からやってきた巡礼たちと談笑している姿が浮かぶ。英語でギャグを言って、みんなを笑わせることができるのだろうか。どれだけみんなに優しくすることができるだろうか。小さいお土産も用意してある。

 心の半分はスペインに飛んでいっているが、今日の龍峰山登山で、体力の方は準備が整った。同行した家内も元気な姿を見せている。備えあれば、憂いなし。
 病気や怪我をせず、盗難にも会わないことをヤコブ様にお祈りしながら歩こう。
 楽しい修行になりそうな予感がしてきた。

(2017年5月30日、寺岡伸章)
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