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都市鉱山から造るメダル

 今回は少し硬いお話です。
 都市鉱山とは、地上に蓄積された工業製品を資源とみなして「都市鉱山」と名付け、資源をそこから積極的に取り出す概念です。究極のリサイクルです。特に、金銀銅やレアメタルが注目されていますが、これらの貴金属類は携帯電話、PC、デジタルカメラ、MDプレーヤ、ゲーム機等の工業製品に使用されているため、経済的に回収、仕分け、試練できれば、海外から輸入する必要がないため、メリットは大きいのです。日本における国内再資源化率は、金28%、銀42%、銅17%となっていますが、先進国ではけっして高い数字ではありません。

 2020年の東京オリンピック・パラリンピックのメダルを都市鉱山から造ろうという運動が始まっています。これが全面的に実現できれば、オリンピック史上初の快挙になり、安全保障上や経済面でプラスになるだけでなく、クールな環境都市・東京を世界中にアピールできます。このプロジェクトの最大の課題は、国民まで理解が及び身の回りの使用されていない携帯電話等を市区町村や携帯電話会社に寄託してくれるかに依っています。メダルを造る事業を立ち上げるには、定期的に一定量の都市資源が搬入されてくることが必要です。洗練技術は確立されていますので、それ以降のプロセスは問題ありません。
 メダルプロジェクトが成功すれば、今後とも金属資源のリサイクルを事業化できるようになるでしょう。物質循環を行うのは文明社会の最終的な目標ですから、大きなチャレンジングです。

 海外から金属の鉱石原料を輸入し、それを精錬・加工して製品を作るというビジネスモデルは古くなっています。良質の資源が枯渇に向かい、発掘できなくなっているということもありますが、それ以上に鉱山開発による環境大破壊、労働災害、差別、貧困、暴力・殺人など諸々の悪を退治する必要があります。鉱山開発会社は暴力装置として途上国で横暴を奮っています。スマホ、PC等に支えられた我々の快適な生活は彼らの犠牲の上に成り立っています。まず、この顔を背けたくなる事実を知ることが大切です。

 選手達が人間の限界に挑む躍動感を享受するするだけでなく、彼らの目指すメダルも汚れのないものでありたいです。

(2017年3月14日、寺岡伸章)
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