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夜明け前

 人は若い時に時間を有効に使いたいと、深夜遅くまで飲んだり、遊んだりして、活動するものであるが、だんだん年を取ってくると、夜遅くなると眠くなるし、まだ外が暗い早朝に目が覚めるようになる。
 でもこれを悪い習慣と考える必要はまったくない。漆黒の世界に飛び出し、外を歩こう。ひんやりした空気が精神を引き締めてくれるので、気持ちが良い。しばらく真っ暗な中を歩くと、心細かった自分に慣れてくるせいか、安心がやってくる。心が落ち着く。
 明けない夜はないという有名なフレーズにあるように、少しずつだが辺りが明るくなってくる。そのペースは遅いが、確実だ。わたしが大好きな瞬間である。何もなかったところから、山の稜線が現れてくる。ぼんやりしていたその線ははっきりしてくる。一度明るくなるとそのスピードは速くなる。
 宇宙の誕生だ。地球が立ち上がってくる。自然や人工物が姿を現す。物質世界は毎日生滅を繰り返しているという感覚が蘇るのだ。自分もまた、地球とともに蘇る生命の一つである。
 最後に太陽が昇ってくる。いきなり強い光線を身体に浴びせてくる。身体の中の生命を活性化させる。元気になる。

 地球の果てまで、長いフライトに揺られながら、時差ボケにも負けず、出かけて行って、絶景を楽しむこともよかろう。地球環境が美しいうちに経験しておくことは意味がある。でも、身近なところにも、感動を与えてくれる瞬間があることを思い出して欲しい。漆黒の夜から宇宙が誕生する瞬間は何度経験しても飽きることはない。

 早朝に目覚めるのは神からの贈り物なのだ。そのメッセージを受けとるかどうかで、時間の価値がずいぶん変わってくる。

(2016年12月27日、寺岡伸章)
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