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イチゴ狩りとイタリアランチ

 3万6千人のマラソンランナーが都心を駆け巡っている時、わたしたちは茨城県守谷市でイチゴ狩りとイタリアランチでのんびりした時間を過ごしていた。
 守谷市は都心から1時間圏内で、自然もまだ残っているため、日本でもっとも住みやすい自治体の一つにランクされているという。筑波エクスプレス開通で新興住宅街が次々と立ち並び、若い世代が押し寄せて来ている。その結果、相対的にに高齢者の割合が減少し、こちらも日本有数の高齢者率の低い街だと聞いた。若々しく、瑞々しい街という印象だ。

 しかし、鬼怒川と利根川が交流する守谷は洪水が多く、開拓が進んだのは戦後になってからだ。かつて雑木林だった土地は誰も進んで開墾することはなかった。
 戦前、開拓の夢を抱いて満州に渡った山形県の農村の多くの人々がコレラ等で命を落としつつもやっとの思いで帰国した。開拓の夢を捨てきれず、70数戸の農民に提供された土地は茨城県の守谷だった。この土地こそ大八洲(オオヤシマ)開拓地だ。今では乳牛と肉牛が放牧されている長閑で豊かな農地に変貌している。

 この牛舎から供給される生乳から飲むヨーグルトを製造しているのが「ミルク工房もりや」だ。明治乳業などの大手メーカーは牛乳(製造生乳)からヨーグルトを製造してるが、この工場では自然に近い味を出すために生乳から作っている。そのため、価格は少し高くなっている。見学は窓越しだったが、低温殺菌のために慎重になっている様子が窺い知れた。後ほど、ヨーグルトを試飲したが、甘いがスッキリした味だった。

 次に向かったのはサンモリヤの巨大温室ハウスでのイチゴ狩りである。40分間でどれだけでも自分で摘んで食べることができる。大きくて真っ赤に色づいたイチゴを好きなだけ頬張った。甘くて酸っぱいイチゴの味。20分も経つと食べられなくなるほどお腹がいっぱいになった。こんなに沢山イチゴを食べたのは初めてだ。これで、今年はクリスマスがやってくるまで、イチゴは食べなくていいかもしれない。

 バスに戻って、一行は桜坂ビバーチェへと出発した。このお店は地元の高級寿司屋だったが、引き継いだ息子はイタリアでの5年間の料理修行の経験を基に、寿司屋を大幅に改修し、なんとイタリアの雰囲気万点のお店に変貌させてしまった。30代の店長は敷地内で採れたフキノトウの天ぷらを自ら作ってくれた。
 もちろん、サラダ、パスタ、スープ、ピザ、お肉などのイタリア料理も大いに楽しんだ。イチゴで腹いっぱいになっていたが、これらの料理の食欲を止めることはできないほど美味しかった。パスタは地元産のホウレンソウと人参を使った試作品を提供してくれた。わたし的にはもう少しコシが欲しかったのだが。
 
 初春を思わせる日差しを浴びながらも、風は冷たかった。でも、高台のレストランから大八洲(オオヤシマ)開拓地を遠望してのランチは理想に近かった。

 お土産に守谷産の新鮮な無農薬野菜を買って帰った。都市近郊で過ごす週末の時間こそ、至福の一瞬に違いない。また、来年やって来たい。

(2016年2月28日、寺岡伸章)
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